東シナ海の警備強化 巡視船「もとぶ」配属 石垣海保

第三管区海上保安本部横浜海上保安部から第十一管区海上保安本部石垣海上保安部に配属された巡視船「もとぶ」=17日午前、浜崎専用岸壁(写真右)。ミス八重山の金嶺葉月さんから花束を受け取る中山船長(左)=17日午前、もとぶ甲板上(写真左)

 日本の周辺海域の情勢を背景に海上保安庁の全国的な業務への要望を踏まえた巡視船の配置・運用の一環として、主として東シナ海の警備強化を図ろうと、第三管区海上保安本部横浜海上保安部所属の巡視船「もとぶ」が17日付で、第十一管区海上保安本部石垣海上保安部に配属された。これにより全国に71ある海上保安部最大規模の石垣海上保安部は、巡視船15隻、巡視艇2隻の計17隻、職員数は約40人増の約600人の体制となった。

 「もとぶ」は総トン数約1500㌧、全長96㍍、幅11・5㍍。夜間でも遠方まで見通せる遠隔監視採証装置、多言語対応の停船命令等表示装置、遠隔放水銃などを備える。2016年11月に那覇で就役し、その後横浜を経て今回、石垣への配属替えとなった。
 同日午前、配属替式が市の浜崎専用岸壁に停泊した同船甲板上で行われ、同船の中山德行船長(58)が「われわれ乗組員一同はさらに研鑽(けんさん)を重ね、県民・国民の期待にそう」と決意した。
 花井宏泰部長は「尖閣諸島をはじめとする沖縄周辺の海域において、領海警備、海難救助、海洋環境の保全などに従事し、もとぶの新たな歴史を築くと期待している」と激励。
 海上保安協会八重山支部の辻野ヒロ子支部長は「(尖閣周辺での中国船連続航行など)周辺地域が逼迫する中、海上保安庁の任務の重要性を実感し、我が国の主権を守り抜いていることに敬意を表す」と感謝した。
 式には中山船長、増員された海上保安官、海上保安協会八重山支部役員らが参加。ミス八重山の金嶺葉月さんから中山船長へ花束も贈呈された。 

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