石垣市は23日、石垣市民会館の老朽化したメイン設備の更新工事を実施するため、大ホールを2020年4月から21年3月までの予定で休館すると発表した。86年の開館以来、1年間にわたる長期の休館は初めて。大ホールはさまざまな大規模イベントの場として親しまれているが、市観光文化課は「現状だと突発的な不具合が発生し、利用者に迷惑を掛けかねない」と理解を求めている。中ホール、展示室、会議室は引き続き利用可能。
市民会館は、著名な建築家・前川國男氏が設計を手掛けた建築物としても名高い。築33年が経過して老朽化が進み、照明設備、音響設備の不具合が見られるようになった。
大ホールの休館中、照明設備、音響設備、非常用発電設備、変電設備、トイレ設備の更新工事、外壁などの修繕工事を予定している。同時期に駐車場の拡幅も検討する。
更新する設備はリース契約で導入する計画。設備更新にかかる初年度の事業費は数千万円を見込む。
大ホールは座席数1010席で、市内の大規模イベントの多くで会場として利用されている。来年4月以降も既に予約が入っていたが、市はいずれもキャンセルの対応を取った。通常、大ホールで開かれる市主催の行事として成人式や敬老会があるが、20年度に関しては会場を変更する。
更新工事の進ちょく状況によっては休館期間が変動する場合もあり、同課は「ホームページなどで告知する」としている。