石垣市の成人式が4日午後、石垣市民会館大ホールで開催され、晴れ着を身にまとった新成人約480人が参加した。花束や風船などのプレゼントを持った新成人の友人や家族、親せきも集まり、人生の新たな門出を祝った。石垣市の成人式は、新成人が正月で帰省する時期に合わせて開かれている。
新成人代表の出地祐希さんは、大学で履修している中国語を交えて「朋(とも)あり遠方より来る。また楽しからずや(友人が遠方から訪ねてくれるのは楽しい)」という「論語」の言葉を紹介。「今日は高校まで共に学んだ友だちと成人式を迎えられて良かった。島を出て生活し、仲間や家族に支えられていることを感じた。大人になると決断に責任が伴うが、周りに流されず自分を信じていきましょう」と呼び掛けた。
安里萌花さんは「常に希望を持って何事も乗り越えていきましょう。近い将来、この島に恩返しすることを誓います」と語った。
中山義隆市長は「皆さんは国内外問わず、さまざまな地で活躍されると思うが、島の誇りを忘れずにいてほしい」と激励した。
新成人が市民憲章を唱和。いしがき少年少女合唱団が「片手に三線を」を歌のプレゼントとして贈った。
第二部のアトラクションは八重山高校、八重山農林高校、八重山商工高校、3高校郷土芸能部OBによる「鷲ぬ鳥節」で幕開け。石垣島のご当地アイドル「ゆい☆いしがき88」による歌とダンスが続くと会場は大盛り上がり。石垣島のミュージシャン・池田真作さんのライブもあった。
島内のレンタカー屋で接客業に従事する上地杏奈さん=登野城=は「久しぶりに友だちに会えてうれしかった。大人の仲間入りしたので、仕事をもっと頑張っていこうと思う」と抱負。子育てに奮闘する大野まりさん=真喜良=は親友の親からお祝いの風船をもらい「うれしい。私は幸せ者です」と喜んだ。
この日は与那国島と竹富町波照間島でも成人式が開かれた。竹富町竹富島、小浜島、黒島、西表島白浜は2日、同上原地区、東部地区、千立、祖納の成人式は3日に開催された。