八重山地域の中核病院である県立八重山病院(篠﨑裕子院長)の新築工事が完成し、10月1日の開院を前に開院式典が16日、同病院で開かれた。島内外から多数の関係者が参加し、新病院のオープンを祝った。高度な医療サービスに対応した最新機器を備えるなど、旧病院に比べ機能強化が図られている。患者が島外に出向かなくても治療可能な「地域完結型の医療」実現に向けた一歩になると期待されている。
新病院は石垣市真栄里の旧石垣空港跡地に建設され、5階建て。旧病院に比べ、敷地面積は約4万平方㍍で約1.6倍、延べ床面積は約2万3200平方㍍で約1.4倍に拡張された。高機能の医療機器が初導入、または更新され、歯科口腔外科を新設したことで診療科は旧病院より1科多い24科となった。
この日は謝花喜一郎副知事ら関係者が玄関前でテープカット。病院名を刻んだ石碑の除幕や記念植樹もあった。式典で謝花副知事は「新病院は将来の医療需要の変化に応じることができ、大規模災害に対応可能な施設。八重山の振興にも寄与する」とあいさつ。
中山義隆石垣市長は「住民に親しまれ、地域医療に貢献する中核病院として発展してほしい」と期待した。新里米吉県議会議長、八重山地区医師会の上原秀政会長も祝辞を述べた。県病院事業局の我那覇仁局長は式辞を述べ、篠﨑院長が経過報告した。
我那覇局長は新病院の建設事業者に、篠﨑院長は新病院への寄付者に感謝状を贈呈した。
新病院の内覧会も開かれ、式典参加者が病室などを見て回った。
9月30日に旧病院から新病院へ患者の移送が行われ、新病院の供用開始は10月1日から。外来診療時間は平日が午前8時半から11時。土、日、祝日は休診。連絡先は℡0980-87-5557。
式典で感謝状を贈られた団体、個人は次の通り。
▽株式会社伊東喜三郎建築研究所、有限会社外間建築設計事務所、株式会社大米建設、三協電気工事株式会社、ヤシマ工業株式会社、株式会社オカノ、片桐真二(元八重山病院院長)、依光たみ枝(前同病院院長)、有限会社伊良部砕石