【視点】下地氏の維新除名と保守中道の危機

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で、贈賄側とされる中国企業から100万円を受け取っていた下地幹郎衆院議員=九州比例=が維新から除名処分と議員辞職勧告を受けた。
 下地氏は沖縄で、「オール沖縄」を名乗る革新勢力に対し、自民、公明、維新の保守中道勢力を結集させたキーマンだ。
 今年は6月の県議選のほか衆院解散の可能性もささやかれており「オール沖縄」対保守中道勢力の対決が最大の焦点になる。下地氏の失墜は保守中道勢力にとって大きな痛手になりそうだ。
 自公に維新を加えた「自公維」体制は、革新勢力に対する新たな対抗軸として南城市長選や石垣市長選などで機能した。天王山だった2018年知事選で敗退、昨年の参院選でも議席奪還に失敗するなど、必ずしも結果を出してきたとは言い難いが、保守中道勢力がバラバラでは勝てないという危機感を共有した成果は大きかったのではないか。

 下地氏はメルマガなどで、米軍普天間飛行場問題に対案を出せない玉城デニー県政を批判するなど、独自の発信力や行動力を発揮してきた。下地氏の進退は、沖縄の維新の存続そのものにも影響を及ぼしかねない。「自公維」は大きなピンチを迎えたのかも知れない。仮に下地氏の問題で結集の気運がしぼんでしまうのであれば、沖縄の政治にとってマイナスだ。
 自民党県連は7日に那覇市内で新春の集いを開き、県議選に向け気勢を上げた。とりわけ話題を呼んだのは最高顧問に就任した仲井真弘多元知事の痛烈な翁長雄志前県政・玉城デニー県政批判だ。「県政を牛耳っているのは、オール何とかという得体の知れない集団だ」「何も解決しない県政には全く意味がない」と言い切った。実際に翁長、玉城両県政が本丸に掲げた米軍普天間飛行場の辺野古移設反対は停滞したままだ。

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