石垣市は、尖閣諸島が日本領土として閣議決定された1895年(明治28年)1月14日を記念する「尖閣諸島開拓の日」式典を14日、市民会館中ホールで開いた。今年で10回目の節目。安倍晋三首相は自民党総裁としてメッセージを寄せ「日中関係は正常な軌道に戻った」と強調。「領土、領海、領空を守り抜くとの基本的な原則について我々が譲ることはない」と決意を示した。
安倍総裁のメッセージは自民党の國場幸之助副幹事長(衆院議員)が代読。「昨年、一昨年と日中間では首脳の相互往来が行われ、かつて、このような相互往来が困難だった時に比べれば、日中関係は正常な軌道に戻った」とした上で「尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海での一方的な現状変更の試みについては、引き続き冷静かつ毅然と対応する」と述べた。
これに対し、国民民主党の原口一博国会対策委員長(衆院議員)は、尖閣周辺で中国公船の領海侵入が常態化していることを挙げ「日中関係が正常化したとは全然思っていない。隣国と仲良くすることと、不当な挑戦にしっかりものを言うことは違う」と述べ、中国・習近平国家主席の国賓来日に反対した。
中山義隆市長は、尖閣諸島や竹島などに関する資料展示を行う領土主権展示館が東京虎ノ門へ拡張移転することに触れ「大変喜ばしい。情報発信の拠点として、いっそうの発展を祈念する」と述べた。
富川盛武副知事、平良秀之市議会議長、竹富町の前鹿川健一副町長、西銘恒三郎衆院議員、内閣官房領土・主権対策企画調整室の豊田欣吾室長が登壇した。尖閣諸島を紹介するビデオ上映もあった。