環境省沖縄奄美自然環境事務所(東岡礼治所長)などが19日午前、新たな試みとなる「カンムリワシ交通事故防止注意喚起活動」を、石垣市字桴海の県道79号線と87号線の交差点で実施した。同事務所のほか、カンムリワシ・リサーチ、市教育委員会、八重山警察署、西表石垣国立公園パークボランティア、近隣児童らの計20人ほどが参加し、事故多発地点でチラシや横断幕での事故防止をPRした。
カンムリワシの繁殖期と相まって、2月~3月はカンムリワシの交通事故が増える傾向にある。活動では近年交通事故が発生している地点付近の交差点で一時停止した通行車両に「カンムリワシ運転注意マップ」(20年1月6日発行)のチラシを配布。「島の生き物にやさしい運転をおねがいします」と書かれ、カンムリワシが速度制限標識「40」をつかんだイラストの付いた横断幕を掲げ、運転手に注意を促した。
石垣自然保護官事務所の藤田和也上席自然保護官は「いつもカンムリワシを診ている獣医師は『車のスピードが速く、踏まれた状態、骨折の状態がひどい』と話している。安全運転を心がけて」と強調。
富野小6年の伊藤珠々(すず)さんは「事故が減ってほしい」、比嘉海七斗(みなと)君は「貴重な動物のカンムリワシを大切にしたい」と話した。
石垣島では今月1日、交通事故が1件発生し、動物病院で治療したものの事故のケガがひどく死亡している。
同活動は来月も市内で行われる予定。