【日報の本棚】なぜ彼らは北朝鮮の「チュチェ思想」に従うのか 篠原常一郎・岩田温 著

 北朝鮮の独裁政治を正当化する思想で、沖縄の知識人にも浸透していると言われる「チュチェ思想」に焦点を当てた。元日本共産党国会議員秘書の篠原常一郎氏と政治学者の岩田温氏による対談本。
 チュチェ思想は「大衆を革命・建設の主人公としながら、民族の自主性を維持するために人民は絶対的権威を持つ指導者に服従しなければならない」とする考えという。
 対談では、沖縄大学の名誉教授が「チュチェ思想は、沖縄闘争の思想的武器」などと発言している実態を紹介。篠原氏は「沖縄県でチュチェ思想研究会および親北派が跋扈(ばっこ)し、日韓の活動家が自在に活動する状況は、安全保障上、大きな懸念」と述べる。

■沖縄浸透の実態も指摘
 那覇市内で、少なくとも2000年代から毎年、「チュチェ思想新春セミナー」が開催されている事実も明かす。
 岩田氏は、チュチェ思想研究会が沖縄からの米軍撤退を求めていることについて「要するに『米軍は北朝鮮を攻撃する可能性があるから出ていけ』と言っているだけ」と述べ、基地負担軽減を求める県民の思いとは全く意味が違うと指摘する。
 同書は育鵬社刊。242ページ。定価1500円(+税)。

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