県との情報共有に課題 豚コレラ対処、陸自が報告会

報道陣の取材に応じた対処班長の山内1曹=28日午前、那覇駐屯地

 陸上自衛隊第15旅団(旅団長・中村裕亮陸将補)は28日午前、県からの要請で8日から20日まで行った豚コレラ(CSF)に対する災害派遣任務の報告会を那覇駐屯地で開催した。県との情報共有に課題があったことが指摘された。
 部隊の拠点は県が防疫センターを置いたうるま市の具志川体育館だった。派遣部隊の指揮官・内村直樹1佐は、県庁が活動現場と直接やり取りしたため「(陸自が)現場のニーズを把握するのに時間を要した」と述べ、具志川体育館にも県庁の現地調整所を設置すべきだったとの考えを示した。県が昨年6月、家畜伝染病関連の訓練を実施したことを受け「陸自も参加し県と認識を共有すべきだった」と述べた。

 現場では、県の担当者が防疫の実施方法を隊員に指導した。ただ、24時間勤務だったため県の人員も交代し、そのつど指示が変化して現場が混乱する場面もあったという。
 特に汚染物品処理では、各チームリーダーで指示が異なったため、隊員の活動終了時刻の見積もりが難航した。内村1佐は防疫の実施方法について「細部までマニュアル化すべき」と訴えた。
 報告会に参加した県議からは「県の対応は全く足りなかった」と批判の声も出た。
 報告会後、報道陣の取材に応じた対処班長の山内拓1曹は「過去に災害派遣で東北を経験したが、生き物を扱うのは心苦しかった。解除ミーティングで(ストレスが)緩和された」と振り返った。

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