【視点】沖縄初の感染 観光への影響不可避

 新型肺炎の感染疑いがある症例が発生した場合、検体をうるま市の県衛生環境研究所で遺伝子検査する必要があるため、八重山の場合、検査結果の判明まで2~3日を要するという。県内でも今後は検査数が急増することが予想され、体制は十分か、改めて検討する必要がある。
 専門家は、インフルエンザなどと同じ予防対策を呼び掛けている。手洗いやうがいの励行、マスクの着用、人ごみを避けることなどである。個々人が意識を徹底するほかない。
 ここ数年、順調に進展してきた沖縄観光だが、もはや新型肺炎の影響は避けられない。観光関係者は何より風評被害を懸念している。
 八重山では、クルーズ船は今月3日に台湾から入港して以来、入港予定のキャンセルが相次ぎ、現在のところ入港は止まっている。空路も香港直行便が2月はすべてキャンセルになった。中国本土以外の外国人観光客も減っている状況だ。
 3月も、特に中国本土からのクルーズ船入港は不透明と言わざるを得ないし、仮に入港希望があっても、市民感情として受け入れは難しい。現状ではウイルスの侵入防止を優先しなくてはならないだろう。
 沖縄は今、新型肺炎の感染拡大を食い止めること、観光への影響を最小限に抑えることが急務だ。国、県、市町村が連携して取り組まなくてはならない。

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