石垣市自殺対策計画推進委員会(津嘉山航委員長)の初会合が17日、結い心センターで開かれ、事務局の市が市民アンケートの結果を公表した。「自殺したいと考えたことがある」と回答したのは29.4%で、国、県の調査結果に比べて高い傾向を示した。不満や悩み、辛い気持ちを受け止め、耳を傾けてくる人が「いない」と答えた人は10.1%いた。
アンケートは市内に住む20歳以上の2000人を対象に、昨年12月末から今年1月下旬にかけて実施。回答率は24.7%だった。県は年度内に策定する自殺対策計画に、アンケート結果を反映させる。
「自殺したいと考えたことがある」と答えた割合は、国(16年度調査)より5.8ポイント、県(14年度調査)より13.4ポイント高くなった。男女別では、女性が男性より3.1ポイント高い。
悩みに耳を傾けてくれる人がいない人を男女別にみると男性16.7%で、女性より11.4ポイント高かった。
最近1年以内に限ると、自殺したいと思ったことがある人は16.8%で、国、県調査の割合より低い。辛い気持ちを相談できる相手は「友人」「同居の家族」が半数を超えた。自分自身のうつ病のサインに気づいた時に「何もしない」と答えた割合は13.2%だった。
自殺に対する考え方は「多くの自殺者はさまざまな問題から精神的に追い詰められ、自殺以外の解決方法が思いつかない状態にある」という見方を肯定した割合が80.3%に達した。
「責任を取って自殺することは仕方がない」は8.2%、「自殺は本人が選んだことだから仕方がない」は17.4%、「自殺を口にする人は、本当は自殺しない」は22.7%だった。
今後必要となる自殺予防対策は「さまざまな悩みに対応した相談窓口の設置」が56%で最多になった。高校2年生対象のアンケート回収数(394件)も同時に実施され、悩みごとの相談相手がいない割合は25.4%だった。