石垣市平得大俣地区で防衛相が進める陸上自衛隊配備計画を巡り、法学者らが28日午後、県庁で記者会見し、石垣市に対し、住民投票で市民の意思が明確化されない中、市有地を売却することは憲法違反だと抗議した。抗議声明には全国から80人の憲法学者や弁護士が賛同し、名を連ねた。
声明では、市が国に市有地を提供することは住民自治にそむくと批判。住民投票を巡る市民との訴訟が継続中であることを挙げ、陸自配備に関する市民の意思を問わないことは民主主義の根幹にかかわるが、市は市民不在で手続きを進めていると主張した。
呼び掛け人の小林武沖大客員教授は「住民は、市の自治基本条例に基づいて住民投票の実施を要求しているが、市長が実施しない。憲法違反だ」と抗議。陸自配備には住民の2分の1以上の賛成が必要との見解を示した。
声明には23日から全国の法律家らに署名を求めた。