「安堵」と「落胆」の声 市有地売却議案可決で

市長へのリコールなどを呼び掛ける陸自配備に反対するメンバーら=2日午後、市役所第2駐車場周辺

 議会終了後、石垣島自衛隊配備推進協議会の三木巖会長は「意見が分かれてもいいが、多数決で決まるのが議会のルール。それがスムーズにできて良かった。結果には納得している」と安堵。同会の池原吉克幹事は「長年の念願が叶った。当然、戦争などしたくない。万一に備えての抑止力だ」と強調した。
 市有地売却の同意を求める議案の可決に、市議会の傍聴席を埋め尽くした市民からは「安堵」と「落胆」の声が漏れた。
 自衛隊沖縄地方協力本部石垣出張所の反橋寛之所長は「工事が必要な場所のほとんどが防衛省の用地になったことにまず、安心している。市長、副市長をはじめ、当局と市議会議員、石垣島自衛隊配備推進協議会、関係各位の方々に深く感謝申し上げる」と話した。

 一方、配備に反対する市民らは、可決という結果に落胆し、中には涙を流す人の姿も見られた。
 議会終了後、平得大俣地区の川原公民館、具志堅正館長(58)は「審議時間が足りず、議論が不十分だ。(市有地売却を決めた)市公有財産検討委員会委員長の川満誠一副市長は現地視察もしていない。売却反対の声を届けようと副市長に面会を求めたが、会ってもくれなかった」と話した。
 配備に反対するメンバーらは市役所第2駐車場周辺に集い、中山義隆市長や与党議員、議会運営への怒りを露わにした。
 石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会の金城哲浩共同代表は「市長、与党議員は市民のことを考えず、国の言う通りに動いている。今日の議会のあり方には、怒りを越えてあきれかえっている」と強調。市役所周辺で、「審議も不十分で、市民の声も聞かないような市長はリコールだ。市政を変えていこう」と呼び掛けた。
 反対するメンバーらは「ペンの力で戦い続ける!」「ああいう人たちを議員にしておく必要はない!」「今日の怒りを身近な人に伝えながらやっていこう」などと声を上げた。

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