沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の下地芳郎会長らが18日、県庁を訪れ、富川盛武副知事に新型コロナウイルス感染拡大防止及び観光回復に向けた取り組みを要請した。県内観光の厳しい現状を伝え、感染拡大防止策の強化、企業に対する経営支援や雇用対策助成の拡充、沖縄観光リカバリープロジェクトの推進を求めた。
要請は、観光事業者を中心に組織した沖縄ツーリズム産業団体協議会で県内観光への影響について、現状や課題、対策の意見交換を踏まえて行った。
ホテル関係者らは、本島中部では稼働率が30%台に低迷しているホテルがあることや、修学旅行の中止や延期も出ていることを訴えた。「先行きが見えない中で不安を抱えているので、終息したときの具体的なメッセージを出してほしい」と要望した。
富川副知事は観光経済への影響は甚大であるとの認識を示し、感染防止対策として172億円の補正予算案を組んだことを説明。「国と連動し、今の時点でできる対策を行い、(今後も)状況を見ながら第2弾、第3弾の対応していきたい」と述べた。
ОCVBは、沖縄観光の回復を図るための官民一体となったプロジェクトの推進に向けた緊急対策として、20億円の予算規模で▽クーポンや県産品を活用した県民向けの県内旅行の促進▽教育旅行への対応策▽離島観光のプロモーション強化▽航空会社、旅行エージェントとのタイアップキャンペーン▽海外プロモーションの展開―などを要請した。