外間守吉与那国町長は18日、町議会(前西原武三議長)3月定例会で、与那国中校長などを歴任した田原伊明氏(63)を新教育長に任命する同意を議会に求め、全会一致で可決した。2017年6月16日に崎原用能教育長(72)が任期満了で退任して以降、1000日余りの教育長不在に終止符が打たれた。
教育委員には元教育長で与那国中学校PTA会長も歴任した崎原氏、元教諭で人権擁護委員も務める入慶田本たか子氏(69)の起用も決まった。
教育長人事は、これまで4回に渡り議会に諮られたが、野党が「教育行政については経験者を起用すべきだ」と主張、反対多数で否決され、空席状態が続いていた。
外間町長は3月定例会の開会前日、与野党交えての協議の中で教育長と教育委員の人選について言及し、野党の条件を満たす田原氏を挙げ、野党からも1人、教育委員に推薦することで合意した。
議会閉会後、外間町長は「教育長不在は3年近くになり、学校現場や地域の人に迷惑をかけた。これで通常の教育行政に戻ることになり、ホッとしている。新しい教育長には、これまでの(不在期間の)ハンディを埋めてくれることを期待したい」と話した。
野党の田里千代基町議は「町長が人選を変え、現場の経験者を出してきたので反対する理由はなかった。教育長にはこの町のために頑張ってもらいたい。早く正常な状態に戻したい」と話した。
田原氏と崎原氏には3月19日付で辞令が交付され、入慶田本氏は前任者の後任として4月1日から着任する。