新型コロナ新たに2人 海外渡航と二次感染で 沖縄

 県は28日、那覇市に住む20代と30代の女性2人の新型コロナウイルス感染を新たに確認したと発表した。20代の女性は海外渡航歴があり、30代の女性は県内の別の感染者から二次感染したと見られる。県内での感染確認は計8例、成田空港での検疫で確認された女性を含め計9例となった。1日に複数の感染者が確認されたのは初めて。
 県によると、20代女性は学生で、23日に滞在先の米ニューヨークから帰国。母親の判断で県内の宿泊施設に宿泊したが、24日に頭痛、25日に微熱が出た。26日に医療機関の帰国者・接触者外来を受診したところ、軽度の肺炎が認められたという。
 30代女性は、既に県内で感染が判明している那覇市の30代男性と23日以降、複数回接触した。26日から発熱があり、医療機関を受診。肺炎はなかったが検査を受け、28日に陽性が確認された。軽症で入院中。県内での二次感染は初めてと見られる。

 県によると男性の濃厚接触者はこの女性など9人で、県と那覇市で健康観察を行っている。20代女性の濃厚接触者も特定されしだい、健康観察を開始する。
 県は県内の民間機関1施設と契約を結び、来年度から検査体制の強化を図る。
 玉城デニー知事は新たな感染者確認を受けた28日の新型コロナ対策本部会議で「国内外で感染が拡大している。クラスター(集団感染)の発生につながらないよう、感染経路の特定などを調査する」と強調。
 県民に対し、手洗いやせきエチケットの励行、こまめな換気、集団感染が起こりやすい場所の回避を求めた。不要不急の県外旅行を自粛するよう改めて呼び掛けた。
 20日にスペイン・マドリードから帰国した沖縄本島中部の10代女性も成田空港検疫所の検査で感染が判明していたが、女性は県内での検査で2回陰性となり、26日に退院した。

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