菅義偉官房長官は29日に来県し、新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込む観光需要を把握するため、那覇市内の国際通りを視察した。経済団体や金融機関と意見交換し、企業への資金繰りについて支援強化へ意欲を表明。菅氏は地元関係者との意見交換で「観光を中心とする産業基盤を失うことがないよう、助成金を含め対応する。V字回復につなげたい」と強調した。
菅氏は26日に供用が始まった那覇空港第2滑走路供用セレモニーにも参加。祖国復帰以後、沖縄振興は進んできたと指摘し「(那覇空港)第2滑走路の開業は、この流れを加速させる事業だ。国内外からの観光客数は年間700万人増やせる」と力を込めた。
視察後、那覇市内で記者団の取材に応じ、米軍普天間飛行場移設について「辺野古移設が唯一の解決策というのは、日米間でこれまでも確認してきた」と強調。移設問題の原点は「世界で一番危険と言われる普天間飛行場の危険性の除去と返還だ。置き去りにすることは絶対になく、地元との共通認識だ」と述べた。