小中、20日まで臨時休校 入学・始業式延期も 石垣市

臨時休校を告知する石垣小学校の看板(左)、2週間の臨時休校を発表する中山市長(中央)と石垣教育長(左)ら=5日午前、石垣市教育委員2階ホール

 中国武漢を発生源とする新型コロナウイルス感染症拡大を巡り、沖縄本島で感染経路不明の「市中感染者」が確認されことを受け、石垣市の中山義隆市長と市教育委員会の石垣安志教育長らは5日、市教委で記者会見し、7日から20日までの2週間、市立小中学校を臨時休校とすると発表した。始業式は21日、入学式は21、22日の予定。状況に応じ延期の可能性もある。竹富町も同様の措置を取り、与那国町は7日から14日までの臨時休校、始業式は15日、入学式は16日の予定。
 会見前には臨時校長会が開かれた。市教委は▽本島で感染経路不明の市中感染者が確認▽その感染者が公共交通機関を利用▽春休み中に本島ヘ旅行した児童生徒や保護者に感染の恐れ▽八重山圏域外の旅行者に無症状感染者がいる恐れ―を挙げた。休校期間の2週間は世界保健機関(WHO)の知見に基づく。

 臨時休校中の対応として、部活動、スポーツ少年団などの活動は行わず、児童生徒は不要不急の外出を控えること、かぜの症状が見られた場合には自宅休養するよう求めた。
 学校は原則休校だが、家庭で対応できない世帯への救済措置として、児童生徒はもちろん同居する家族の全員が八重山圏域外へ移動していない、もしくは帰島後2週間が経過している場合には、午前8時半から午前11時半まで学校での自主学習を認める。ただし、臨時休校期間中の給食の提供はない。
 延期により支障が出る学習への対応について、市教委の担当者は「まだ十分な話し合いはできてないが、長期休みなどの変更などが考えられる」とした。
 中山市長は「家族内の感染もあり得るので、(八重山圏域外に)移動した人が同居家族内にいる児童生徒も2週間の出校停止になる」と強調。「子どもの命と健康を守る措置。保護者が出張に行ったことを内緒にして子どもを通学させることなどは絶対にしないでほしい。1人の感染で、石垣全体の子どもの命が危険にさらされる」と理解を求めた。
 市教委は関係機関とともに、校外で遊んでいる児童生徒への自粛呼び掛けも広報車などで行う。
 市立の小中校と児童生徒数(3月1日時点)は、小学校20校、計3399人、中学校9校、計1581人。

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