玉城デニー知事は10日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、6月23日の「慰霊の日」に予定する沖縄全戦没者追悼式について「若干、規模を縮小することになると思う。これから具体的に検討を進める」と述べた。
追悼式には被爆地の広島、長崎両市長を招待する意向を明らかにしていた。来賓についても改めて検討する必要があるとの認識を示した。
国による新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言後、初めての週末を迎えることから、県民に「不要不急の外出は自粛し、特に夜間の会食などを避けてほしい。会食参加は感染リスクを高めるので控えるようお願いする」と改めて求めた。
週末の「模合」などの夜間会食も控えるよう要請。「人との接触を減らすことで感染症は終息に向かう。あなた自身と大切な人を守るため、何をすべきかを考えるのが大切だ」と訴えた。
県内で感染者が急増する中、県独自の緊急事態宣言を発表する可能性に関しては「必要な状況が来るかどうかを注視し、関係機関と協議を行いたい」と慎重な姿勢を示した。
軽症患者を受け入れる宿泊施設の確保について県保健医療部の糸数公統括監は「業界団体や個別のホテルと交渉を行っている」と説明。ただ、使用可能になる時期は具体的には示さなかった。
県は国が7日に出した緊急事態宣言を受け、翌8日に観光客の沖縄渡航の自粛を呼び掛け、県民には密閉・密集・密接(3密)防止のため、不要不急の外出を避けるよう求めている。
記者会見する玉城知事の口元がマスクで見えないため、県は聴覚障害者に配慮し、今後の会見には手話通訳士を同席させる。