県は11日、新型コロナウイルスの感染者が新たに8人確認されたと発表した。1人は重症者で集中治療室(ICU)に入院中。3人は感染経路が分かっていない。県内の感染者数は計56人になった。
新たな感染者は豊見城市の50代女性、那覇市、南城市、沖縄市の70代男女4人、糸満市の60代男性、東京都の30代女性、うるま市の20代男性。
沖縄市の70代の男女は夫婦で、夫が重症。2人は8日に感染が確認された30代男性の両親。
南城市の70代女性は既に感染し入院している家族から感染したと見られる。東京都の30代女性は7日に感染が確認された30代男性会社員の妻。
うるま市の20代男性は県外で感染したと見られる。豊見城市在住の50代女性、那覇市在住の70代女性、糸満市在住の60代男性の感染経路は調査中。
政府は1都6府県に緊急事態を宣言しているが、11日の対策本部会議では、県独自の緊急事態宣言に関する議論はなかった。
玉城デニー知事は会議で「感染を抑えるには、この1、2週間が大事だ」と指摘。一部の県民から医療従事者の家族に対する偏見、バッシングがあるとして「(医療従事者が)安心して治療できるよう、応援する気持ちを持ってほしい」と呼び掛けた。可能な場合は家庭内保育を行ってほしいとも求めた。
11日の会議から、聴覚障害者に配慮して知事に手話通訳者が同席した。
県内では56人のほか、県内での感染にはカウントされていないが、米軍関係者3人、帰国後に成田空港の検疫で感染が分かった1人が確認されている。