八重山で13日、ついに新型コロナウイルスの感染者が初確認された。観光客の急減で苦境に陥っている観光業者にとっては、さらに追い打ちをかける事態。経済的な打撃はどこまで広がるのか―。業界の苦悩が続く。
石垣市観光交流協会の大松宏昭会長は「こういう時が来るとは思っていたが、最悪の事態になってしまった」と嘆息。「観光業界は、店舗を閉めたり営業時間を短縮したりと、どんどん疲弊している。一日も早い終息を願うしかない」と話した。
飲食業の60代男性は「空港を含めた水際対策が甘かったとしか言いようがない。観光客もマスクを外したりして、認識が甘かったと思う。店をどうするか、従業員と相談して決めたい」と表情を曇らせた。
別の60代の観光業男性は「八重山は島国なので、大変危険な状態となった。これ以上広がらないよう、一人ひとりが感染拡大防止を真剣に考えなくてはいけない」と求めた。店舗は万全の感染対策に努めた上で営業を継続するという。
市に感染防止対策などを求めてきた石垣市議会の平良秀之議長は「行政機関、医療機関、医師会などが連携をさらに密にして、命を守る取り組みを進めてほしい。市には迅速で正しい情報の公開をお願いしたい」と要望した。