県は13日、新型コロナウイルス感染者が県内で新たに7人確認され、このうち男女2人が石垣市在住だと発表した。八重山地区で患者が確認されたのは初めて。沖縄本島以外でも初確認の事例となる。県内で確認された感染者数は計72人になった。新たな感染者はいずれも軽症。玉城デニー知事は「八重山地域の感染拡大防止に全力を尽くす」と表明した。
石垣市の感染者は飲食業の20代男性と職業確認中の60代女性とで、2人に面識はない。居住地域も異なる。ともに最近の県外、国外への渡航歴はない。
女性は4日から自覚症状があり、11日に感染症指定医療機関を受診。発熱と肺炎の症状があった。男性は7日から自覚症状があり、11日に感染症指定医療機関を受診。発熱とせき、肺炎の症状があった。感染確認後、2人は県立八重山病院に入院した。
女性は新型コロナウイルスの症状がある人との接触はないが、男性は石垣滞在後に症状が出た人物と接触していた。ただ、その人物と接触した時期から男性の発症まで2週間以上が経過しているため、感染源は別の可能性もある。
県は今後、石垣市で市中感染が始まっている可能性も含めて調査する。
離島で初めて患者が出たことを受け、玉城デニー知事は急きょ記者会見し「関係機関と連携して医療提供体制の整備に努める」と強調。地元の消防、自衛隊、海保と急患搬送体制などで密接に連携する方針を示した。
ほかに13日に感染が分かった患者は、那覇市在住の40代と50代の男性2人と30代女性、浦添市在住の40代女性、宜野湾市在住の80代男性。うち3人の感染経路が分かっていない。
県関係者ではほかに、米軍関係者3人と帰国後に成田空港の検疫で感染が分かった1人が確認されている。