石垣市で新型コロナウイルス感染者が確認されたことを受け、新庁舎建設工事は、今週から作業の規模を縮小して継続されていることが分かった。市契約管財課によると事業者側の判断で、作業員の「3密」(密閉、密集、密接)を避けるために人数を削減。ゴールデンウィークの休みも前倒しすることを検討しているという。同課は「工期には影響が出なないようにしているが、この状況が長引くと厳しくなる」と指摘した。
市は3月、事業者との定例会議で、島外からの作業員などの来島を自粛するよう要請。今月16日、市が緊急事態宣言を出したことを踏まえ、今週からは、やむを得ず作業員が来島する場合でも、来島後2週間は外出を自粛するよう求めた。
同課によると、先週までの時点で工事には作業員などが約100人参加しており、島外、島内在住者の内訳は現在調査中。工事は長期間放置できない箇所などを中心に、必要最小限の作業員を配置して継続しているという。
新型コロナウイルスの感染は全国的に拡大が続いているが、国土交通省は4月、社会生活の維持や安定の観点から、公共工事の継続を求める通達を出しており、市もその方針に従う考え。
ただ感染防止のため、島外からの作業員などに対しては予防策や体調管理の徹底を求めるとともに、工事現場で感染者が出た場合は、即座に工事を中断する。
新庁舎建設工事を巡っては、16日に市議会与党会派「自由民主石垣」が2週間の工事中止を要請した。新型コロナウイルス感染防止のため、島外からの工事管理者、技術者、作業員に2週間の外出自粛を求めた。
新庁舎建設工事は旧石垣空港跡地で進められており、市は2021年度の完成を目指している。