県は21日午後、県内で新たに新型コロナウイルス感染症の感染者が4人確認され、感染者が計125人になったと発表した。沖縄市では初めてクラスター(感染者集団)が確認された。
県保健医療部の糸数公統括監は、最近の陽性確認者が1桁台で推移していることに関し「(感染拡大の)スピードは緩まっているが、全く油断できない。外出を自粛し協力して欲しい」と求めた。
21日に確認された感染者は全員男性で、沖縄市の30代、70代、50代の3人と、南部保健所管内在住の60代の計4人。感染経路不明は2人。
70代の男性は沖縄市で確認されたクラスターによる感染で、重症。入院してICU(集中治療室)で治療を受けている。入院中の感染者は計95人になった。
県によると20日時点で、利用可能な空き病床が20床から30床確保されている。ただ糸数統括監は、重症例や地域別で見ると逼迫(ひっぱく)している所もあると指摘し「特に重症例が続くと医療機関の負荷は大きくなる。調整に難渋する状況だ」と危機感を募らせた。中南部に重症者が集中しているため、転院などを進めて調整している。
退院した感染者総数は11人に、重症者は8人にそれぞれ増加した。同日に確認された患者で、八重山在住者はいない。軽症者を受け入れる宿泊施設では合計13人が療養している。
同日の検査発表数は99件で、22日は過去最高の173件を予定している。県内検査のみで、県外企業への委託分は別に集計されるという。
県内ではほかに、米軍関係者3人とスペインからの帰国後に成田空港の検疫で判明した1人の感染が確認されている。