感染源、3月下旬の来県者か 新型コロナ 〝小クラスター〟複数発生

小クラスターを図示したボードを手に説明する玉城知事=23日午後、県庁

 玉城デニー知事は23日、県庁で記者会見し、県内感染者の感染経路を関東方面、関西方面、観光関連、接客業関連、不明に5分類。「今後は、夜の街のクラスター(感染者集団)や院内感染、療養施設での感染拡大を未然に防ぐことが重要」と指摘した。3月下旬に観光などで来県した複数の感染者が感染源になったとの見方も示した。
 22日夜に開催された第4回感染症対策専門家会議が報告した県内感染経路の分析について説明した。
 クラスターは同時に5人以上が感染した集団を指すが、県保健医療部の糸数公統括監は、4人以下の規模の「小クラスター」が県内で複数発生していることが「沖縄の特徴」と分析した。

 県によると、3月下旬に関東や関西から県内に渡航した旅行者などと接触した県民が、家族や知人に二次感染させ、その感染者がさらに感染を広げた可能性が高い。
 玉城知事は会見で、県民の行動制限、相互の距離を保った行動などを要請。県民の外出自粛の成果は「2週間後に出る。今しばらく患者発生が続くと予想されるが、外出自粛を徹底し、集会や夜間の会食は厳に控えて」と呼び掛けた。
 国は20日に濃厚接触者の定義を変更。県は従来、感染者が発熱後に接触した人を濃厚接触者として扱ってきたが、今後は新たな国の定義に沿い、発症2日前までに接触した人も濃厚接触者に分類する。各保健所は再調査を行う予定。
 医療従事者や介護施設関係者が患者と接触していないかなども重点的に調査する。
 県内の感染者数は23日時点で132人、死亡者は4人。

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