「#南の島を守ってくれてありがとう」 来島自粛呼び掛けに共感 ツイッター、投稿1万7000件超

「#南の島を守ってくれてありがとう」のトレンド入りを紹介するツイッターの画面=25日午後

 医療が脆弱な沖縄や鹿児島の離島を新型コロナウイルスから守るため、来島自粛を呼び掛ける動きに対する共感がSNS上で広がっている。鹿児島県奄美大島出身の大学生2人がツイッターなどで南の島へ旅行しないよう呼び掛けたハッシュタグ「#南の島を守ってくれてありがとう」が25日午後、ツイッターでトレンド入り。午後4時過ぎの時点で1万7333件のツイートがあり「日本のトレンド」としてツイッター上のおすすめ欄に紹介された。

 「#南の島を守ってくれてありがとう」を発信したのは奄美大島出身の大学生・田中杏さん(19)=東京都=と小野楽々(らら)さん=千葉県=(19)。田中さんは「小さな島のことを知ってくれて、旅行に行こうと計画を立ててくれた人だからこそ『その旅行をもう一度考え直してくれませんか』と伝えたかった」と話す。
 2人は20日、インスタグラムとツイッターで告知専用アカウントを作成。ハッシュタグの内容を「#南の島を守ってくれてありがとう」と決めた。
 ハッシュタグをトレンド入りさせ、メディアに注目してもらうことを目標に、このハッシュタグを添え「島への旅行を考えている人に伝えたいことをツイートしてほしいです」と呼び掛けた。
 ツイッターでは多くの賛同者が投稿。「ゴールデンウィーク(GW)に石垣島をはじめ南の島に旅行に行く予定をしている方はどうかキャンセルをお願いします」「南の島に限らず、あなたが家にいる選択をするだけで救われる人がたくさんいます!」などの声が広がった。ツイートしている人たちは、石垣島を含む沖縄県内から、北海道までに及んでいるという。
 田中さんは進学で奄美大島を離れ、都会に出た矢先に故郷で感染者が出たというニュースを知った。大切な人の顔が次々と浮かび、「悲しさと悔しさで胸がいっぱいだった」と振り返る。
 ハッシュタグを添えた投稿がトレンド入りしたことについて「島には観光業の人もいる。『コロナときれいさっぱりお別れができたら、南の島は皆さんを心から歓迎します』ということも発信したい」と意気込んだ。
 小野さんは「旅行を思いとどまってもらった皆さんに感謝の気持ちを持ちたい」と強調した。
 企画に参加した石垣市在住の30代男性は「来島自粛を促したい目的が一致し、協力した。トレンド入りするくらい、皆が自粛を促すツイートをしたことに対して、旅行を予定している人がどう応えてくれるのか注目したい」と期待した。(渡部節子)
 

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