3月観光客、過去最大の減少 前年比半減、コロナ直撃

会見した渡久地一浩部長=27日午後、県庁

 県は27日発表した3月の入域観光客数概況は39万6300人で、対前年同月比で48万7700人(55.2%減)の大幅減となり、減少数は統計開始以来最大の減少幅となった。減少率も沖縄国際海洋博覧会が開会した翌年である1976年10月に続き、過去5番目に大きい。新型コロナウイルスの感染拡大が影響した。
 国内客の減少は、各種イベントの中止や旅行自粛の動き、航空路線の減便や利用率の低下などが響いた。外国客も航空路線の減便やクルーズ船の運航停止、日本の検疫強化、ビザの無効化などが減少要因になった。
 4月に関しては、県の緊急事態宣言中の来県自粛要請などから「一層厳しい状況が予想される」としている。

 2019年度の観光客数は946万9200人で、対前年度比53万5100人(5.3%)減だった。減少数、減少率とも76年以来、過去2番目に大きい減少幅。東日本大震災の影響を受けた2011年度以来、8年ぶりの減少。年度後半に新型コロナウイルスの影響が直撃した。
 国内客は697万8800人(前年度比0.3%減)、外国客は249万400人(同17%減)。
 沖縄観光は、過去にも2001年9月に発生した米国同時多発テロ、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災で大きな影響を受けた。
 しかし、県文化観光スポーツ部の渡久地一浩部長は「今回の新型コロナウイルス拡大の影響は未曽有の観光危機になる可能性がある」と指摘。終息時期が見通せないことに危機感を示した。
 県の入域観光客数は2012年度から右肩上がりに増加し、2018年度に初めて1000万人を超えた。

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