新型コロナウイルス感染拡大防止のため竹富町は28日、石垣島から町内各島を往来する船会社の定期船(高速船・貨物船)の運航を5月1日から6日までの6日間、全便停止すると発表した。町民の生活を維持するため、町が高速船・貨物船をチャーターして現状の就航便数は確保。運航期間中、町民以外の乗船を禁止する。西大舛髙旬町長は「町民にも石垣市に入ってほしくないし、石垣にいる郷友会や市民にも島には行ってもらいたくない。町民以外は乗せない」と強調した。
町は緊急事態宣言中だが、その間も観光客が来島しており、ゴールデンウィーク(GW)期間中にはさらに増加の可能性があることを危惧(きぐ)。定期航路の全便停止に踏み切った。
ただし、町が高速船・貨物船をチャーターし、通常の55便から14便にまで減便された現状の就航便数は確保。QRコードが貼られた「離島住民割引運賃カード」の提示を求めるなど、乗船の際に身分確認を行い、町民以外の乗船を拒否する。
チャーターの費用は1500万円余りを見込み、財源は国からの臨時交付金を充てる予定。定期便の減便が続く現状を踏まえ、29日からは町独自の「買い物支援サービス」も開始する。
町はGW期間中に町内の宿泊施設などを予約している観光客について、町観光協会や各宿泊施設と連携し、キャンセルに向けた調整を図る。
西大舛髙旬町長は「町内各地域の郷友、観光客等の皆さまは移動が制限され、大変ご不便をお掛けすることになるが、理解してほしい」と協力を呼び掛けた。