新型コロナウイルスによるイベント中止などで花の注文が激減している苦境を打開しようと、農林水産省や花の関係団体が、今年は5月の1カ月間を「母の月」にしようと呼び掛けるキャンペーンを展開している。
10日の「母の日」前後に集中する注文や配送を分散する一方、楽しみながら花を贈ることで気持ちも明るくしてほしいと訴える。
キャンペーンは花の生産や流通の関係団体でつくる「日本花き振興協議会」が農水省の協力も得て実施。定番のカーネーション以外にも、5月中旬以降に旬を迎えるバラなども届けられるとして、店頭ポスターやインターネットで周知を図る。
石垣市大川の花屋「まのフラワーズ&ガーデン」では4月から入学式や結婚式などの集まりの祝い事が自粛となり、売り上げは自宅用の花の購入が主となった。5月に入り、島を出た子どもから親へ花を贈る注文が入り始めており、配達の準備を進めているという。
赤松実穂店長は「例年は母の日の直前に花を買い求めていただいているが、今年は三密を避けるため、母の日前後にも時期を分散して購入してほしい。予約も受け付けている」と呼び掛ける。「自宅待機中のお父さん、お母さんへ、部屋の中で楽しんでもらえる花やメッセージを送りませんか」とPRした。
石垣市の中山義隆市長は熱帯花き農家などの支援のため「小中学校入学児童・生徒に島花でエールを」と呼び掛け、医療従事者へ島花を届ける取り組みを発表している。