県の新型コロナウイルス感染症専門家会議(座長・藤田次郎琉大教授)が12日夜、県医師会館で開かれた。5月に入り、県内で新規の感染者ゼロが続いている現状について、経済などの活動再開に向けたロードマップで示された「段階的な活動再開」のフェーズ(段階)に入っていることを確認した。感染経路不明の患者が14日まで確認されなかった場合「活動再開」フェーズに移行する。
専門家会議が示したロードマップでは、県内経済や市民生活の再開に向けた状況を「活動自粛」「段階的な活動再開」「活動再開」の3つのフェーズに分類していた。
ただ「段階的な活動再開」への移行には、入院患者数が10万人あたり1人未満(沖縄では14人以下)」になるなどの条件を設けていた。12日時点では医療機関に30人が入院しているため要件に合致しないが、専門家会議では、入院患者の中から軽症者を除くことを了承。その結果、入院患者数は4~5人程度となり「段階的な活動再開」に移行する要件が満たされた。
専門家会議後、報道陣の取材に応じた県立中部病院の髙山義浩医師は14日まで感染者が出なかった場合「活動再開」フェーズに移行するとの認識を示し「県内の市中流行は、ほぼ鎮火したと解釈できる」と評価。今後は流行地からの渡航者などに警戒を高めるべきとした。
専門家会議冒頭、玉城デニー知事は「休業要請を部分的に解除し、段階的な社会経済の活動レベルを引き上げる」と強調した。