石垣市の中山義隆市長は14日、新型コロナウイルス感染拡大で来島自粛を呼び掛けている観光客を6月1日から条件付きで受け入れる方針を明らかにした。市が市民会館で開いた「観光客の受け入れ再開に向けた宿泊事業者との意見交換会」で述べた。
条件は①国外、国内の特定警戒都道府県、感染の拡大する地域からの観光客を除く②1週間以上の滞在者を優先する③短期滞在者でも宿泊後3日間の検温と健康チェックの依頼を受け入れる人は拒まない④宿泊事業者はチェックアウト日から4日目に宿泊者から発熱の有無を電話で聞き取る⑤宿泊者や従業員への検温、感染予防策を徹底する―の5項目。
市は意見交換会で5項目を「基本的な考え方」の素案として示し、宿泊事業者から大筋で同意を得た。
その上で5月31日で市の緊急事態宣言を解き、翌6月1日から観光客を段階的に受け入れる。川平風致公園など閉鎖中の市管理の11の主な観光地も同時に開放する。5月中は宿泊事業者が予約を取ったり、感染予防策を整えたりする準備期間に位置づける。
「基本的な考え方」は竹富、与那国両町に伝え、足並みをそろえて対応する。本土直行便を全便運休している航空各社にも受け入れの方向性を伝達する。
意見交換会には市内の宿泊事業者ら約150人が参加した。「各宿泊施設に衛生管理者を起き、統一的に感染予防に当たったらどうか」「1週間以上の長期滞在は現実的ではない」という意見が出た。