政府が沖縄など39県で新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言を解除したことを受け、県は15日、独自の緊急事態宣言を解除したと発表した。新たに示した今後の実施方針では、来県自粛要請を5月末まで継続。6月以降は全国の感染状況を踏まえ対応を検討する。
緊急時を除く本島―離島間の渡航、離島間の渡航自粛要請は20日で終了し、その後、各離島市町村の意向や渡航状況に応じて対応する。
感染防止に向けたガイドラインの作成、順守を条件に、14日以降は休業要請を部分解除している。ただ、遊興施設のうち接待や接触を伴う営業の施設は対象外で、飲食店も種類の提供は午後9時、営業は10時までとした。全業種への休業要請は20日で終了する。
県主催のイベントや会議は20日まで原則中止・延期。21日以降は、県のガイドラインに基づき実施する。事業者に対しても同様の措置を求める。
県立学校は21日から再開する。県内大学、県立農大は21日以降、独自の判断で再開または開校される。県立看護大は14日に一部授業が再開される。県立芸大は11日から遠隔授業を再開している。
感染流行の第2波、第3波を見据えた持続的な感染予防対策の定着を促進する。
県経済のV字回復に向け、事業者の事業継続や県民生活の維持、デジタル化の促進や次の付加価値を生む事業転換につながる事業を重点的に選定し、既決予算の組み換え、追加の補正予算などで実施する。
新型コロナウイルス収束後は、政府と連携し、観光関連産業のV字回復に取り組む。
医療体制は、再び患者が増加した場合、迅速に病床を確保できるよう調整。県内各地区に新型コロナウイルス検体採取センターを設置し、PCR検査の拡充に努める。ОIST、県立病院とも連携し、抗体検査を実施する。
国交省に対し、全空港に乗客の体温を検知するサーモグラフィの設置を求め、発熱時の搭乗制限に向けた国の強力な措置も要望する。