操業の安全確保を要請 中国船追尾で県が国に 尖閣海域

要請文を手渡す県東京事務所の上間司所長(写真右)と藤田部長=25日、農林水産省(県提供)

 中国海警局の船が尖閣諸島周辺海域に侵入し、与那国町漁協所属の漁船を追尾した問題で、県東京事務所の上間司所長は25日、農水省を訪れ、再発防止と操業の安全確保を要請した。
 この中では尖閣諸島は我が国固有の領土だと明記。その上で①中国船による県漁船への追尾・威嚇行為などの再発防止の徹底が図られるよう中国政府に強く働きかける②日本の領海内における県漁船の安心・安全な操業の確保に向けた体制強化を確立させる―ことを求めた。
 尖閣海域は大陸沿岸流と黒潮の混じる好漁場だが、周辺では中国公船による領海侵入が繰り返され、県内漁船の操業が脅かされていると訴えた。要請は農水相、外相、国土交通相宛て。
 中国船は5月8日から9日の2日間にわたり、尖閣諸島魚釣島の西南西約12キロの海上で、与那国町漁協に所属する漁船を追尾した。
 要請文によると、尖閣海域はカツオ・マグロなどの回遊性魚類の漁場として県内外に広く認知されており、過去にはカツオ節工場もあり、最盛期には200名を超える島民が居住していた。近年はカツオに加え、高級魚とされるマチ類などの好漁場となっている。
 農水省水産庁資源管理部の藤田仁司部長は「連携し取り組みたい」とコメント。
 外務省アジア大洋州局 中国・モンゴル第一課の荒木直哉課長補佐は「これまでも外交を通じて抗議してきた。今後も毅然とした対応を取る」と述べた。国土交通省は秘書課職員が対応し「過去にもあった事案だ。しっかり対応したい」と述べた。

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