玉城デニー知事は29日午前の定例会見で、6月1日から北海道、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、福岡県を除く他府県からの渡航自粛要請を解除し、観光客を受け入れると発表した。
同日から約3週間となる来月18日までは6自治体からの渡航自粛を引き続き求める。
空港でサーモグラフィを用いた来県者の健康観察を継続し、37・5度以上の発熱者には医療機関の受診を呼び掛ける。
県民による県内旅行は6月から補助し、需要喚起を図る。第一週から開始できるよう調整中で、本島から離島や離島間の渡航は各市町村の意向を踏まえ検討する。
来月中旬に観光客受け入れアクションプラン(仮称)を策定し、関連団体と連携した広報を実施。7月から国のキャンペーンと連動しプロモーションを拡大する。8月以降、さらなる旅行需要の取り込みを図る。
クルーズ船の受け入れや他国からの観光客について玉城知事は、国の方針に従う考えを示し「国と国の交流再開など、情報を収集しつつ検討したい。受け入れ可能数は関係機関や事業所などと事前に調整が必要」と指摘した。
観光客の来県を促し、県内経済の回復を目指すが、新型コロナの再燃を阻止するため、医療機関の補助に力を入れる。各病院が感染者用病床を確保したことへの損失補償について、玉城知事は「5月補正や国の二次補正を活用する」とした。新型コロナウイルスに関する予算として「約44億円を確保したが、追加補正も行う」と強調。現在、県内の医療機関は通常の医療体制に戻っている。