任期満了に伴う県議選(定数48)が7日に投票、即日開票される。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設阻止を掲げる玉城デニー知事を支える与党勢力が過半数の維持に向け、自民、公明両党など野党勢力に攻勢をかける展開。
野党勢力は新型コロナウイルスの影響で公明党が複数の立候補を断念するなど、立候補者数で劣勢に立たされている。過半数奪回には全員当選が必要だが、厳しい状況と見られる。
与党勢力は辺野古移設反対や基地負担軽減などを政策の柱に据える。玉城知事も各候補の応援に奔走している。
与党勢力が過半数を維持すれば、玉城知事は県政運営に改めて有権者の信任を得ることになり、辺野古移設を推進する政府との対決姿勢を強めそうだ。
選挙戦は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小して行われた。各陣営は動員する運動員の数を減らし、街頭活動でも大勢が密集する「3密」を避けるなど、対策に追われた。
与党候補の1人は米軍普天間飛行場の辺野古移設を批判し、新型コロナ後を見据え経済対策を進めるべきと訴えた。
野党候補の1人は、医療設備の充実や那覇空港での検査実施を訴え、検査拡大で安全な観光地を発信すると強調した。
全13選挙区に64人が立候補し、無投票が決まった名護市(定数2)、うるま市(定数4)、浦添市(定数4)、石垣市(定数2)の4選挙区を除く、9選挙区で52人が36議席を争っている。与党勢力は立憲民主党1人、共産党6人、社民党4人、地域政党・沖縄社会大衆党2人、無所属など15人の計28人。野党勢力が自民党14人、公明党2人、無所属8人の計24人。
改選前の勢力は、与党勢力が26議席、野党勢力が20議席で、残る2議席は欠員。