海上保安庁が6000㌧級の国内最大規模の巡視船を石垣海上保安部に配備する方向で検討していることが分かった。尖閣諸島沖の領海、接続水域への侵入をエスカレートさせる中国公船に対抗する警備体制が格段に強まる。
対象の巡視船の基本性能、配備時期は明らかにされてない。同規模で昨年12月に鹿児島海上保安部に配備された巡視船「しゅんこう」は全長140㍍、幅16・5㍍でヘリコプター2機を搭載し、40㍉機関砲1基、20㍉機関砲2基を装備する。
石垣海上保安部所属の現在の巡視船の数は14隻で最も大きくて1000㌧級にとどまる。6000㌧級は海上保安庁全体でも最大規模で石垣への導入によって警備体制は一気に増強される。石垣港では大型巡視船が接岸できる整備が始まっている。
巡視船配備計画は尖閣領海警備体制の強化と大規模事案の同時発生に対応する目的で2016年に関係閣僚会議で決まった「海上保安体制強化に関する方針」に基づいて進んでいる。
中国公船の尖閣沖の領海、接続水域への侵入はことし、過去最多ペースで進み、17日現在、航行は連続65日に及ぶ。5月9日には与那国漁協所属の漁船が追い回される事案が起き、警備体制の強化を求める声が高まっている。