玉城デニー知事は25日午後、昨年10月末に火災で正殿などを焼失した首里城を訪れ、6月12日に一般公開が再開した有料区域内の修復状況や正殿跡にある地下遺構などを視察した。視察後の会見で玉城知事は「復元に向けて着実に工事が進んでいることが確認できた。復元途中の今しか見ることができない首里城も感動を与えてくれる」と強調し、大勢に足を運んでほしいと呼び掛けた。
視察ルートは、利用客の観点を共感するため一般利用客の主要動線とした。関係者の説明を受けながら、修復中の大龍柱をはじめ地下遺構などを見て回り、工事の進ちょく状況や仮設施設の整備計画などを確認した。
視察後、火災の影響を受けずにすんだ世誇殿(よほこりでん)で会見した玉城知事は、有料区域の公開にあたり県民や関係者の協力に謝意を示した。この上で、「焼け跡が残る状況だった前回の視察から、修復がここまで進んだかとホッとした」と表情を緩めながら「改めて首里城のスケールの大きさを感じた」と話した。
県は首里城の「見せる復興」を目指し地下遺構など有料区域の一般公開も再開。25日は小雨が降る中、観光客の姿も見られた。