県は8日、石垣市在住の50代女性1人と中部保健所管内の40代男性1人が新たに新型コロナウィルスに感染したと発表した。県内で新たな感染者が確認されるのは4月30日以来69日ぶり。石垣市での感染者確認は4月28日以来で、5人目。
石垣市在住の女性は6月15日から29日まで鹿児島県に滞在。7月4日に倦怠感や微熱の症状が出たため、8日に県立八重山病院を受診し、抗原検査で陽性が確認された。
鹿児島県でクラスター(感染集団)発生が報告された店舗には行っていない。ただ街中で行動しており、市中感染の可能性が高いという。
現在、八重山保健所で濃厚接触者を確認している。濃厚接触者には症状の有無に関係なくPCR検査を実施し、陰性の場合であっても健康観察を実施する方針。
中部保健所管内の男性は医療関係者で、6月日から7月1日まで出張で福岡を訪問。3日に倦怠感や頭痛があり、8日のPCR検査で陽性が確認された。出張先で接触した知人も、その後の陽性が確認されたという。
中部保健所は男性の接触者について確認を急ぎ、移動中の飛行機内に対象者がいないか航空会社に確認する。
県内で感染が確認された患者数は、この日の2人を含め計144人となった。
前日の7日には、米軍普天間飛行場に住む軍関係者5人が新型コロナウィルスに感染したことが判明し、100人以上の大幅な検査の実施や基地外に出た行動があったのかなどの行動履歴を調査しているという。米軍基地関係の累計は9人となった。いずれも軍属と見られる。県内の感染者としては計上しない。
玉城デニー知事は8日の記者会見で「警戒レベルが第一段階に入った。レベルに応じた感染拡大防止、重症化の予防、県民生活への影響を最小限にとどめるための対策に取り組む」と述べ、県外からの渡航者に対し、外出自粛を求めた。
米軍関係者については「米軍関係者が沖縄の外から入ってくる人数などについては一切情報がない。米側に対しては積極的な情報提供や疫学調査への協力を求め、外務省沖縄事務所にも協力を要請していきたい」と述べた。