石垣市で5人目の新型コロナウイルス感染者が確認されたことを受け、中山義隆市長は8日夜、市役所で記者会見し、9日から新型コロナ相談外来を再開する、と発表した。市民や観光客に外出や来島の自粛は呼び掛けない。
新型コロナ相談外来は、感染者の濃厚接触者にとどまらず、発熱などの症状がある人の相談を幅広く受ける。市が以前に設置した外来を担当した経験がある市の保健師が対応する。
当面は電話のみでの対応だが、今後、濃厚接触者の増加などが見られる場合は、相談場所を確保することも検討する。
中山市長は「できる限り早く濃厚接触者を確定し、感染拡大を阻止したい。県外に渡航して戻ったあと、発熱などの症状があった場合は、速やかに八重山保健所か、市の外来に相談してほしい」と求めた。
八重山病院では、PCR検査と抗原検査の組み合わせで感染者の早期発見に努める。
5人目の感染者確認を受け、市民への外出自粛や島外からの渡航自粛を呼び掛ける可能性について中山市長は「市中感染が拡大している状況ではない」と否定した。「市民は不安を感じていると思うが、感染拡大は阻止できる。検査体制を整えているので、皆さんの力を借りながら日常を取り戻していきたい」と呼び掛けた。
市民には「3密」回避、手洗いや消毒の励行、マスク着用などを改めて求めた。「市は正確な情報をできる限り早く市民や観光客に伝える。不確かな情報やうわさで新型コロナに関する発信や拡散は慎んでほしい」と要請した。
市の新型コロナ相談外来は℡070・5273・7900。相談時間は午前9時から午後5時15分まで。