県議会(赤嶺昇議長)6月定例会では一般質問2日目の10日、石垣市区選出の大浜一郎氏(自民)が登壇した。県立八重山病院の南側に設置予定の暫定ヘリポートについて質問し、金城賢知事公室長は「8日に工事契約を行い、期間を約4カ月と見込む」と説明。11月上旬ごろの供用開始を目指す考えを示した。
新石垣空港への旅行者専用相談センター(TACO)設置について文化観光スポーツ部の渡久地一浩部長は「先週から現地の関係機関と連絡を取っている」と述べ、宮古、新石垣空港への設置に向けた作業を進めていると報告した。
大浜氏は八重山地域での新型コロナウイルス対策について「県との連携は皆無だった。地域の保健所が持つ感染者情報が地元自治体や関係者に迅速に共有されない」と苦言を呈した。
保健医療部の大城玲子部長は、八重山での対策本部会議には市町村や医師会も参加していると説明した上で「県も八重山保健所を中心に体制を強化して連携したい」と述べた。
病院事業局の我那覇仁局長は、八重山病院の新型コロナ対策用物資について「3日現在で高性能マスクは3600枚、フェイスシールドは1万個、ガウンは1万3500着。平常時よりも多く在庫を確保している」と述べた。PCR検査や血液浄化、人工呼吸に使用する機器も整備するとした。
中国海警局の船が尖閣諸島の領海内で八重山の漁船を追尾した問題について玉城デニー知事は「県は尖閣諸島が日本固有の領土であるとの認識を持つ。周辺海域で不測の事態の発生はあってはならない」と述べ、日中間の平和外交による解決を要望した。
大浜氏は「知事が(尖閣問題で)力強いメッセージを発しないので、離島住民は離島軽視と感じてしまう。県民を守り抜くと何故言えないのか」と追及した。