石垣市は、23日からの4連休で見込まれる観光客増をにらみ、新型コロナウイルス感染防止対策を強化する。17日と20日には観光関連業者らを対象にした会議を市民会館で開き、引き締めを図る。県は水際対策として、4連休に間に合わせ、新石垣空港に旅行者専用相談センター(TACO)分室を設置する方針。
夏の観光シーズンが本格化することに加え、4連休には政府の関連事業観光支援事業「Go To トラベル」を利用した観光客が増える可能性もある。政府は「Go To トラベル」の運用を見直す方針だが、市はいずれにせよ観光客増は確実と見ており、感染拡大阻止に向け「危機感を持って取り組む」と強調する。
17日の会議は観光関連業界の代表者約20人の参加を見込み、感染防止対策や、感染者が出た場合の対応などに関して意見交換する予定。
20日には自由参加の会議を午後4時半から市民会館大ホールで開催する。市は150人規模の参加を見込んでおり、観光関連業者多数の参加を呼び掛けている。
県が新石垣空港に設置予定のTACO分室は、発熱者全員に検査を要請する市の水際対策を引き継ぐ。那覇空港のTACOとは異なる運用方法になる可能性がある。市によると、運営の委託先選定を含め、県が詰めの調整中だという。
市民からは市に対し「観光客がマスクを着けずに出歩いている」という不安の声も寄せられているという。市は4連休に向け、観光客に対するマスク着用要請にも力を入れる。
「マスク着用にご協力ください」と記したのぼりを既に65本作成しており、空港、石垣港離島ターミナル、730交差点周辺、ユーグレナモール周辺などに設置する予定。
15日には、のぼりを協力事業者に引き渡すセレモニーが730交差点で開かれ、中山義隆市長らが参加した。
小切間元樹企画部長は「病院の感染症病床は9床しかなく、医療崩壊は絶対に避けなくてはならない。感染者が出れば経済も止まりかねない。感染防止に万全の態勢を取る」と話した。