観光客下げ止まり 来島自粛解除効果で 石垣市

 石垣市は22日、同市への6月の入域観光客数が2万4745人だったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う来島自粛要請を解いた効果で、5387人に落ち込んだ前月の4・6倍に増え、下げ止まりを示した。

 13万3279人だった前年同月に比べると18・6%にとどまり、依然厳しい状況が続くが、減少傾向に歯止めが掛かり、回復の兆しが見えてきた。観光客が「地元にお金を落とす」消費推計額も19・0億円で4・1億円だった前月の4・6倍に増加した。
 観光客数は2月から減る傾向が続き、感染拡大の本格化した4月は市の来島自粛要請もあって前年同月比89・4%減の1万2828人に落ち込んだ。5月も95・8%マイナスと過去最大の下落率を記録した。
 市は6月1日に来島自粛要請を解除し、観光客の受け入れを再開した。石垣空港発着の本土直行便も段階的に再運航を始め、観光客の増加が見込まれていた。
 市観光文化課は「例年に比べると依然少ないが、下げ止まりを見せ、明るい兆しと受け止めている。安全、安全をアピールし、少しずつ回復軌道に乗せたい」と話している。
 県も同日、県内全域の6月の観光客数を明らかにした。万4100人で4万4000人だった前月の3・3倍に増え、全県でも下げ止まりを見せた。前年同月比では83・4%減で6月としては過去最大の下げ幅となっている。

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