県高校総合体育大会ソフトテニス競技の個人戦が24日、那覇市内の漫湖公園市民庭球場で行われ、男子の部で吉川洋一朗・髙嶺史弥ペア(八重山)が、女子の部で髙嶺心萌・吉川小百合ペアがそれぞれ優勝した。八重山は23日に行われた団体戦でも男女共に優勝。男女の団体・個人全てで八重山が優勝し、4冠を達成した。
24日の個人戦は女子の部の決勝が最初に始まり、吉川・髙嶺が名護の石橋・鈴木ペアに4―0で勝利した。本来の攻撃的なプレーではないが、「負けない試合」に徹し、着実に得点を重ねた。
髙嶺心萌と吉川小百合は10年ペアを組み、今大会で3年生の吉川小百合が引退するため、特別な思いが2人にはあった。
髙嶺心萌は試合後「10年目でこれが最後の大会。プレッシャーはなかったが、最後に勝てるかなと不安だった」と述べ、勝利で終わり良かったと笑顔を見せた。
吉川小百合は10年間を振り返り「心萌のおかげで勝てた部分が大きかった。九州(大会)や全国の舞台を経験できた。(今回の)大会で勝てたのが良かった。感謝しかない」と話した。試合結果については「力を出し切り悔いはない」と笑顔を見せた。
吉川小百合と洋一朗は姉弟で、髙嶺史弥と髙嶺心萌も親戚であるため、部活動の関係以上に家族ぐるみで付き合いがあった。男女共に団体戦・個人戦で優勝する「4冠」達成は共通の目標で今大会に挑んだ。
髙嶺心萌は「アベックで優勝4冠を狙っていたので、男子も優勝しうれしさが倍になった」と声を弾ませた。
髙嶺史弥も「3年間最後の大舞台で吉川・高嶺が男女そろって、優勝するのが目標だった。最後の年に達成できて嬉しく思う」と振り返った。試合結果については「ボロボロだった」と悔しさをにじませたが「最後に勝ちきって良かった」と話した。
吉川洋一朗は1年生で県大会優勝を達成。高嶺史弥とは中学生の時もペアを組んだ。試合後は倒れこみ、チームや保護者からアイシングを受けるまで自分を追い込んだ。男子決勝は40分以上の激闘で、吉川は「こんな長い試合は初めてだ。この緊張感を忘れないで、次のプレーに生かしたい」と今後の大会に胸を膨らませた。
試合結果は以下の通り。
【男子個人戦】
吉川・髙嶺(八重山)4―3大城・村上(知念)
【女子個人戦】
髙嶺・吉川(八重山)4―0石橋・鈴木(名護)