県内の新型コロナウイルス感染者が急増している状況を受け、石垣市が危機感を募らせている。中山義隆市長は29日、市役所で記者会見し、体調不良者に来島を控えるよう呼び掛けた。市民、観光客を問わず、島内ではマスクを着用するよう要請した。「夏休みで多くの観光客が訪れる時期。再度、強く協力を呼び掛ける」と述べた。
市の方針について「島内での爆発的な感染拡大を防ぐ各種方策を講じた上で、経済活動を回復させていく」と説明。新石垣空港に設置されたサーモグラフィなどで37・5度以上の発熱が確認された場合は県立八重山病院に搬送する態勢を取っていることを挙げ「必ず受診を」と求めた。
島内でマスクを着用していない場合は「店舗への入店やバス、タクシーの乗車をお断りさせていただくこともある」と理解を求めた。屋外では熱中症の危険もあるため、他者と2㍍以上の距離が確保できる場合はマスク着用の例外とする。
広く一般への来島自粛呼び掛けは、現時点では行わない。中山市長は、県立八重山病院の病床数逼迫や、市中感染の広がりなどが見られた場合は来島自粛を要請する可能性があるとした上で、現時点では「数字の基準は持っていない」とした。
厚生労働省の接触確認アプリ「CОCОA」をスマートフォンにインストールすることも要請。感染予防ガイドラインを策定している飲食店の店頭には「あまびえーぐる」のステッカーを掲示していると説明し「店舗選びの参考にしてほしい」と述べた。
島内で体調不良となった場合は、自己隔離を行った上で速やかに医療機関を受診するよう求めた。連絡先は石垣市相談外来℡070・5273・7900(平日午前9時から午後5時15分)、県相談窓口℡098・866・2129(24時間対応)。