石垣市で7月から新型コロナウイルスの感染者が急増したため、県立八重山病院の感染症用病床9床が2日、満床になった。同病院は一般病棟も活用し、感染症用病床数を上回る11人の入院を受け入れたが、県によると、3日に判明した感染者2人は、自宅療養で対応している。県は軽症者が療養するホテルを「あさって(5日)ごろまでには確保する」(八重山事務所)としており、ホテル確保後、患者を移動する方針。
県は、軽症者が療養する施設を石垣市と宮古島市でそれぞれ30床ほど確保する予定。
県全体でも感染者数は病床数を上回る状態で、医療機関の逼迫(ひっぱく)が深刻化しつつある。石垣市ではクラスター(感染者集団)が発生したことが感染者数の増加に拍車を掛け、八重山病院の感染症対応病床が一気に埋まった。
病床が埋まると新たに重症者が出た場合に対応ができなくなり、最悪の場合、死者数の増加、医療崩壊に陥る危険性もある。
八重山病院に入院中の11人は全員が軽症か無症状。一般的に、無症状や軽症者で、年齢が若く、基礎疾患がない場合は重症化する恐れが比較的少ないとされる。県はこうした感染者を病院からホテルに移し、病院の負担を軽減したい考え。契約予定のホテルは既に決定している。