西表島(竹富町)で10人でバーベキュー(BBQ)をし、2人が新型コロナウイルスに感染し、残る8人が濃厚接触者と判定されたグループの一部の参加者がバーベキューの翌日以降、島内での別の酒席などに出ていたことが分かった。その場で接触した島民が複数いて、島民は「市中感染に発展する可能性を否定できない」と不安がっている。
県八重山保健所によると、10人は10~50代の男性7人、女性3人で地域別では西表島が8人、石垣市、竹富島(竹富町)が1人ずつ。7月27日に西表島の宿泊施設でバーベキューをし、うち石垣市の飲食店従業員の20代女性が1日、西表島の会社員の19歳男性が4日に感染が確認された。
残る8人は濃厚接触者と見なされ、療養施設、自宅待機を促された。この中で竹富町の男性は4日に石垣市でPCR検査を受け、6日にも結果が出る予定。西表島の7人は県立八重山病院の医師らが5日に来島し、現地で検体を採取した。結果は7日にも判明する。いずれも自覚症状はないという。
地元関係者の話では、濃厚接触者の一部の人がバーベキュー開催日の翌日から4日までの間に島内で豊年祭の打ち上げや飲食店での酒席、学校のPTAの会合などに出たという。
その際に接触した島民は複数人に上る。体の不調を訴える人がいるとの情報もあり、「濃厚接触者から感染してもおかしくない」(関係者)という。
町議で西表島でマリンサービス業を営む山下義雄さん(42)は「島内の医療体制は診療所1軒で医師も1人。市中感染になったら医療崩壊し、危機的状況に陥る。町は独自の緊急事態宣言を出し、移動制限、営業自粛を求めるべきだ」と話している。