県八重山保健所は6日、西表島(竹富町)でバーベキュー(BBQ)をして新型コロナウイルスに感染した島内の10代の会社員男性と同居する50代の町職員の父と10代の弟が抗原検査で陽性反応を示したと発表した。感染者はバーベキュー関連で4人、西表島在住者で3人になった。父と弟はバーベキューに参加せず、家庭で移ったと見られ、複次感染に発展した。
保健所によると、父と弟は5日夕に39度近い発熱を覚え、石垣海上保安部の警備艇で西表島から県立八重山病院に搬送された。陽性が確かめられ、同病院に入院した。症状はともに軽い。
2人は男性の濃厚接触者として同日の日中に島内で検体を採取され、その際は異常は見られなかった。検体を取られたもう1人の家族は検査結果がまだ出ていない。
男性は通信制高校に籍を置き、発症翌日の2日に石垣市の学校にスクーリングで登校した。計10人未満の生徒と教師が席を共にし、保健所は新たな濃厚接触者と見なして受検を促している。
バーベキューに参加して感染者の濃厚接触者と判定された9人のうち竹富島(竹富町)の20代女性は陰性が確認された。残り8人の検査結果は7日までに出る。
バーベキュー参加者はそれぞれに同居家族がいるほか、バーベキュー開催以降、島内の酒席などに顔を出している。今回、バーべキューに参加せずに別の場で移った感染者が複数出て、市中感染の可能性が高まったと受け止められている。