石垣市は11日、経済5団体の代表者らを市役所に招き、新型コロナウイルスの影響に関して意見交換した。市観光交流協会は、石垣島での感染拡大を受け、ホテルのキャンセルが相次いでいると報告した。
担当者は「特にこの1週間で、ホテルのキャンセルが一気に入った。8月は去年に近い数字を予想していたが、3割から、ひどい所では4~5割まで落ちた」と述べた。
現在は観光のトップシーズンであるため、キャンセルが相次いだあともホテルの稼働率はおおむね40~60%で推移している。だが10月以降は30%程度に下がる予想という。
修学旅行のキャンセルも次々に入っており「10~12月はかなり厳しい」と述べた。
中山義隆市長は「観光客が戻らないと、一気に経済を回復させるのは難しい」と指摘。感染者の流入を防ぐための来島自粛要請について「効果はあまりない」と否定的な姿勢を示した。
観光交流協会の担当者も「ほとんどの観光客には、市の(感染防止)ガイドラインに納得して来てもらっている。観光業界としては制限を掛けてほしくない」と、来島自粛要請に反対する考えを示した。
市商工会の黒嶋克史会長は、希望する事業所が従業員にPCR検査を実施できる態勢を構築するよう要請し八重山漁協の伊良部幸吉専務は「本マグロでキロ600円くらい値段が下がっている、やっと価格が戻ったところに、こういう状況になって危惧している」と訴えた。