竹富町が新型コロナウイルスで打撃を受けた地元観光業者の支援を目的に主に石垣市民を対象に発行した「町島々応援クーポン券」の販売が振るわない。町内の西表島で新型コロナウイルスの集団感染が起き、消費者の購買意欲がしぼんだ。町は利用期間を大幅に延ばし、販売促進に躍起になっている。
町によると、500セット用意した3万円券は割増率が高く半分が売れているが、割増率の比較的低い1万円券、2万円券の販売は在庫の各100セットの1割に満たないひと桁台にとどまっている。
発売日の7月30日の3日前に西表島のバーベキュー会場で集団感染が発生し、島内感染者が17人に膨らんだ。島訪問を控えるムードが広がり、主要な層の石垣市民の購買意欲が冷え込んだ。
町は10月31日までだったクーポン券の利用期間を来年の1月31日まで3カ月延ばし、感染が落ち着いて市民の購買意欲が復活するまでの猶予期間を設けた。
3万円券は半額の1万5000円、2万円券は40%引きの1万2000円、1万円券は30%引きの7000円で買える。宿泊施設や飲食店、レジャー業など町内各島の100を超す登録業者で使える。
町世界遺産推進室は「夏休みに合わせて発売したが、コロナで出ばなをくじかれた。利用期間を冬休みに掛かる時期まで延ばし、コロナの状況を見ながら販売のてこ入れを図る」と話している。
クーポン券は町観光協会(石垣市美崎町)で平日午前9時~午後5時に販売する。問い合わせ先は協会℡0980・82・5445。