商品券事業 専決で実施 市長「緊急性高く、一刻も早く」 石垣市

記者会見する中山市長=25日午後、市役所

 石垣市の中山義隆市長は28日、プレミアム付き商品券事業の費用を盛り込んだ一般会計補正予算2億7千万円を専決処分した。予算案を上程しようとした25日の臨時議会が流会し、新型コロナウイルスの影響で厳しい経済状況が続く中、来週開会予定の9月議会まで上程を待てないと判断した。専決処分によって、10月下旬の事業実施を予定する。同日の記者会見で「厳しい経済状況にある市内事業者を支援する。(商品券事業は)非常に緊急性が高く、一刻も早い実施が必要」と強調した。

 市が発行するプレミアム付き消費券は、1万円で1万5千円分を購入できる。上乗せ分の5千円は地元店舗でのみ使用可能とすることで、島内の消費喚起や事業者支援を図る仕組み。財源は国の臨時交付金。
 予算案は13日の臨時議会で否決され、25日にも臨時議会を招集したものの、議会運営委員会で上程を否決された。臨時議会は開会できないまま流会した。
 中山市長は「議案の上程すらできないまま流会したことは大変残念。事業者を下支えするため、一日も早い事業執行を目指したい」と述べた。
 これまで出ていた与野党の指摘を踏まえ、商品券を千円ずつ、10回に分けて購入可能とした。すべて500円券で、大型店でも使用できる「共通店型商品券」と、地元店舗でのみ使用できる「応援業種等商品券」の2種類がある。「共通店型」のみの購入はできない。
 今後、市から市民全員に、商品券を購入できる引き換え書面が届く。
 住民税非課税世帯と3歳未満の子育て世帯は、商品券を購入するか、「応援業種等」5千円分の無償配布を受けるか選択できる。この場合は自己申告制となる。
 商品券の販売は市民の利便性を考慮し、大型店などのほか、北部など市街地から離れた地域でも購入できるよう調整する。
 専決処分は、緊急性を要する議案だが議会を開催する時間的余裕がない時や、議会が議決すべき議案を議決しない時、首長が議決を経ずに議案を執行できる権限。

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